ゴシラン

走ることについて語ります

サロマ湖100kmウルトラマラソン オンラインチャレンジ大反省会(補給編)

色々な方のお世話になりながら、大団円とまでは行かずも「小団円」ぐらいで終わった今回の「100kmチャレンジ」。

ただ、単なる趣味のお遊びでやっているのにも関わらず、医療機関に迷惑をかけるんじゃないかと思ったぐらいに身の危険を感じた場面があったことは、大反省しなければなりません。

 

んなわけで、今回は以下の3つの観点から、100kmを撃沈せずに走るために必要と思われることを、私なりにまとめていきたいと思います。

 

・補給

・装備

・メンタル

 

《水分と塩分》

 

今回の100km走で、前後の体重の変化は「2.2kg」でした。

これが全部水分で失われたと考えると、私の体重の4%ほどの減少で、以下のサイトによると「中程度の脱水症状」になっていたと言えます。

 

www.tyojyu.or.jp

 

脱水の割には、喉の乾きはずっと感じていませんでした。

しかし、50km過ぎからはウェアに白い塩が吹き出すようになってきていたことから、恐らく電解質不足が原因の「低張性脱水」になっていたのではないかと思われます。

私はウルトラマラソンぐらいの長時間の運動では、スポーツドリンクを飲むと胃腸障害が起こるので、給水は基本ミネラルウォーターにして、電解質は「塩タブ」で補うという形にしています。

 

さて、上にも書いたように今回の体重の減少は2.2kgでした。

ここでわかりやすく考えるために、この減少分がほぼ全て水分であると仮定しましょう。

でもって、走行中、少なくとも2リットルは水分補給をしましたので、「合計約4kgの水分が体から抜けた」と考えられます。

 

話を単純化するために、4kgのうち、1kgが尿で抜けて、3kgが汗で抜けたと考えることにします。

では、汗に含まれる塩分濃度はどのくらいなのでしょうか?

 

www.muen-genen.com

 

上のサイトによりますと、個人差や状況による変化もありますが、約0.4%が汗の塩分濃度ということです。

つーてっことは、単純計算すると「3kg×0.004=12g」の塩分が体から抜けたということになるわけです。

 

さて、ここで私が今回使用した塩タブの成分を見てみましょう。

 

f:id:gossy54200:20210706221353j:plain

 

塩タブ1粒あたりの食塩相当量は意外に少なく「約0.1g」しかありません。

今回摂った塩タブの数は10個。

すなわち塩の相当量に換算するとたったの「1g」です。

抜けた約10gの塩分に対して、これではあまりに少なすぎます。

塩タブだけでは、ウルトラマラソンに必要な電解質は全然取れないのです。

 

《塩分補給に向いているもの》

 

では、塩分補給にはどのようなものが向いているのでしょうか?

 

まず挙げられるのが、経口補水液で有名な「OS-1」ですね。

 

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100mlあたりで、食塩相当量は「0.292g」。

ちなみにスポーツドリンクであるポカリスエットアクエリアスでは「約0.1g」ですので、OS-1はそれらに比べ約3倍もの塩が含まれています。

ただ、マラソン大会の給水でOS-1が出ているような太っ腹な大会なんて、少なくとも私が今まで参加した大会の中ではありません。

(強いてあげれば、北オホーツク100kmマラソンの80kmエイドでOS-1ゼリーが出てきた程度)

 

んなわけで、実際のマラソン大会では「経口補水パウダー」を持ちながら走るのがいいでしょう。

 

「東大卒ウルトラランナー」の小谷修平さんは、以下のサプリをおすすめしています。

 


www.youtube.com

 


 

 

「エブリサポート1包」で、食塩相当量は1.0g

ということは、これを10包も持てば、計算上、100kmに必要な塩分量はほぼカバーできるのではないかと思われます。

 

あとはセブンイレブンで売っている干し梅もいいのではないでしょうか。

一袋で食塩相当量は2.4gのすぐれものです。

 

7premium.jp

 

もちろん「水分+電解質」の他にも、色々必要なものはあるのでしょうが、「脱水を防ぐ」という目的から考えれば、「水分+電解質」が一番基本の補給になるのではないでしょうか。

今回はこの基本が欠けていたような気がします。

 

あくまで私個人の経験に過ぎないのですが、50km程度までの距離だったら、レースまでにしっかり栄養を蓄えていさえすれば、結構いい加減な補給でもなんとかなると思います。

(実際、私は気温の低いフルマラソンでは、そんなに補給は取らない)

ただ、時間がフルマラソンよりも桁違いに長い100kmでは、走行中に色々なものが身体から失われるので、計画的に、マメに補給をしていく必要性を痛感しました。

 

とは言え、エブリサポートはあくまで小谷さんの受け売りであり、実際に自分で使ったことはありませんので、まずは灼熱地獄が予想される旭川での「カムイの杜トレイルラン」で、どのくらいの効果があるのか、人体実験的に試していきたいと思います。

 

さようなら。

サロマ湖100kmウルトラマラソン オンラインチャレンジ(その4)

序盤、中盤と順調に「サブテンペース」で進んでいた「100kmオンラインチャレンジ」も、70km以降から急激に失速し、80km地点で「8時間オーバー」と、ついにサブテン達成に赤信号が灯ったのでありました。

 

gossy54200.hatenablog.com

 

《80〜90km》 2:14:42(キロ13:28) トータル 10:20:23

 

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タイム的な目標は失いかけましたが、80kmからクラブ代表のスコップさんとの「共走」が始まります。

もう「競走」はしなくてよい。

共にゴールを目指していこうではありませんか!

 

しかし、ここからの3.3kmは、今回の中で最も苦痛な区間でありました。

走っているにも関わらず、もう歩くぐらいのスピードしかない。

キロ10分を超えるようになると、「ホントにこのままで100km走ることはできるのだろうか?」と、自分が信じられなくなってきます。

恐らくスコップさんも、一緒に走りながらかなり心配されていたのではないでしょうか?

82kmを過ぎると、目の焦点が合わなくなってきます。

なんとか真っすぐ進んでいますが、歩幅は50cmぐらいが限界です。

 

「あ、このままだと倒れるかな?」

 

テレビで見る箱根駅伝で脱水症状で棄権する選手と、自分の姿がダブって見えました。

むむ、これは本気でヤバい。

こんな大会でもない遊びで倒れて救急車なんて呼ぶなど、医療従事者の端くれとしては絶対にあってはならないことだ。

人様に多大なる迷惑をかけるような事態だけは避けなくてはならぬ!!!!!!!!!

 

「あと500mで駐車場だ。とりあえず車の中で休もう。その後のことは休んでから考えよう」

 

それだけを考えて、モーローとした頭でフラフラしながら、必死に駐車場めがけて進みます。

 

一歩、一歩、ヨタヨタした足取りながら、どうにか駐車場にたどり着くことができました。

このときはすでに100kmなどどうでもよく、とにかく救急車を呼ぶことだけは避けれてよかったという安堵感しかありません。

 

安堵感からそのままふらっと行きそうでしたが、自分の車の中で休むまでがお仕事です。

応援されていたクラブの皆様の心配そうな顔をよそに、一目散に車まで歩き、ドアを開け、シートを倒して、エアコンをマックスに冷して、倒れ込むように眠りました。

「あー、助かった。生きてる」

 

麦茶をがぶ飲みしながら15分ぐらい休んだでしょうか。

気がつけば、少し頭の中がクリアになり「あ、なんか行けそうかな」と。

 

車から降りて、時計を見ます。

時刻はまだ14時前。

サロマの制限時間である18時に対して、まだ4時間以上も余裕があります。

 

スコップさんが心配そうに私を見つめる中、力強く宣言します。

 

「ここからは歩きます!」

 

ここで完全に投げ出すのはもったいない。

残り17km、這ってでもゴールにたどり着いてやろうじゃないか。

 

スコップさんと共に「ウォーキング」が始まります。

このときは残念とか悔しいとか、そういう気持ちは全くありませんでした。

まだ前に進めること、一緒に進んでくださる素晴らしい仲間がいることに「ありがたい」という気持ちが強かったです。

無の境地で、淡々と、今できることを今できるペースでやっていくのみです。

 

86km過ぎで休憩。

このときは、もう固形物を食べられるぐらいに回復して、スコップさんが用意してくださった「二幸の団子」をパクっと平らげます!

 

「う、うまいっ!!!」

 

……と、言いたかったところですが、味覚はあんまり回復していず、「あれ?味がない」ってのが正直な感想でした。

それでも残り約14kmの燃料には十分です!

団子パワーで、先に進んでいきましょう。

 

休憩後は、体調もかなり回復し、早歩きモードにしていきます。

このままダラダラ歩くのではなく、やはり一分一秒でも削り出して行こうと。

みやすのんき先生の歩き方の本を思い出しながら、小股でスタスタと、股関節から脚を動かして歩きます。

 

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この本は、ウルトラマラソンで潰れて歩くとき、ものすごく役立つ本だと思います。

多くのウォーキングの本は「大股で歩け!」と書かれているものが多いですが、ウルトラマラソンで筋損傷が激しいときに、大股で長い時間歩くなんて無理です。

あまり末端部の筋肉を使わないように、小股でスタスタ歩くのが、ウルトラマラソンで潰れてからの正解だと思います。

 

87km過ぎからは「キロ10分」と、80km過ぎで潰れてからの走りよりも速いスピードで歩くことができました。

今振り返れば、80kmからも無理せずに早歩きに徹すれば、車の中で休むような大ブレーキはなかったかなあとも思います。

そこは今後の課題として、受け止めておきましょう。

 

《90〜100km》 1:30:20(キロ9:02) トータル 11:50:43

 

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90kmでちょっと長目の休憩を入れました。

レッドブルを注入して、エネルギーを満タンにします。

7kmぐらい歩いて、大分、体調は復活しました。

脚はどこも痛いところはありません。

リアルサロマの「13時間以内」という制限時間には余裕で間に合いますが、人間、体調が戻ってくると欲が出てくるというものです。

このまま残り10kmを歩き倒すと12時間超えちゃうなあ。

でも走りを交えれば、12時間以内にはゴールできるはずだ。

どうせなら少しでも高い目標を持った方が、このままダラダラ歩くよりも、気持ちにもハリが出る。

 

「よし!走ろう!」

 

ウルトラマラソンには「復活」があります。

うん、諦めないでよかったよ。

キロ7分ぐらいのペースでありますが、「一体どこにこんな体力が残っていたんだ」ってぐらいに自分でも驚くような足取りで走れるものなのですから、人間の体というものは不思議です。

恐らく一緒に走っていたスコップさんもビックリされていたのではないでしょうか?

 

とは言え、やっぱり3.3kmのランニングコースを一周して、またふらつきが出てきましたね。

無理はやめておきましょう。

残り2周。

1周は戦略的に歩くことにして、最後の1周だけはどんなことがあっても走るという作戦で行くことにしましょう。

それでも「12時間」という目標には十分間に合います。

 

まずは歩きます。

歩くと言っても「キロ10分ペース」でスタスタ行きます。

16時を過ぎて、日差しは弱く、風は涼しいを通り越して、ちょっと冷たく感じるようになりました。

もう体調的には大丈夫です。

相変わらず、どこも痛いところはありません。

ラスト1周へのエネルギーを蓄えるべく、しっかり歩きましょう。

 

小休止を取って、ラスト1周。

自分の中では「最後の花道」のつもりで走ります。

リアルサロマで言えば、ワッカを抜けて、常呂の市街地に入ったような気分でしょうか。

キロ7分程度のスピードではありますが、ここに来てしっかりとした足取りで走れることに「ありがたい」という気持ちしかありません。

ここまでいっぱいいっぱい辛いと思うことがあったはずなのですが、どういうわけか、ここまで来ると「すべてよきこと」と思えてしまいます。

 

ウルトラマラソンって、人生に似てるかもな。

最初は勢いだけで突っ走り。

途中で壁にぶつかり。

色々な方の援助で壁を乗り越え。

最終的には、穏やかな気持ちでゴールに向けて進んでいく。

 

人生のゴールである「死」を迎えるとき、このような穏やかな心持ちになれるのだろうか?

今際の際に、今日のように「ああ、よくやったな自分」って思うことができるのだろうか?

 

そんなことを思いながら、色々な方を巻き込んだ、今回の個人的なチャレンジも、無事11時間51分でゴールを迎えることができました。

ちょっとほろ苦く、ちょっと自分自身を誇らしいと思える、そして気象条件を含め、多くのものや人に支えられ、感謝の気持ちでいっぱいの、そんな100kmの道のりでした。

 

ここまでご清聴ありがとうございました。

 

(次回、大反省会につづく)

サロマ湖100kmウルトラマラソン オンラインチャレンジ(その3)

中間地点の50kmまでは極めて順調に進んでいた「100kmオンラインチャレンジ」でありました。

 

gossy54200.hatenablog.com

 

《50〜60km》 59:29(キロ5:57) トータル 5:37:22

 

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50kmでメダリストジェルを摂取。

緩やかに失速が始まります。

とは言え、キロ6ペースは維持しているので、70kmぐらいまではこのペースを保って、そっからサブテンに向けて貯めてきた「貯金」を使っていこうかなと考えていました。

「こっからが耐えどき。ウルトラは復活があるから、しんどいときを耐えれば、また体が軽くなり動くようになる」と信じて、一歩一歩前に進めることのみに専念していました。

 

《60〜70km》 1:06:27(キロ6:39) トータル 6:43:49

 

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このあたりから、少し頭がモーローとして、記憶が曖昧になっていきます。

61kmのラップが9分半になっていることから、ちょっと長目の休憩を取っていたのでしょう。

トイレに行ったとき、尿が真っ黄色で、「これは脱水症状になりかけてるな」とよろしくない兆候を感じました。

もう手遅れなのかもしれんが、水分をしっかり摂り、でもって3本目の「スーパーメダリスト9000」でエネルギーをチャージします。

更には釧路マラソンクラブ代表スコップさんが補給食として、わざわざ釧路の老舗和菓子店「二幸」まで行って差し入れしてくださった「大福餅」がありがたかったなあ。

大福餅のエネルギー以上に、そのお心遣いが走るエネルギーとなりました。

 

そして、この区間から、クラブ練の全体練習を終えたクラブのたかやさんが、再び私に並走してくださいます。

この辺りになると、ストライドが狭まり、脚も上がりません。

そんな中、「ここ段差気をつけてください」「ここ路面荒れてますよ」と、転倒注意ポイントを示しながら先導して下さいます。

疲労で注意力が散漫になっていく中で、段差につまづくことなく、ペースは落ちながらも安心して走ることができ、非常にありがたかったです。

 

ペースはキロ6を超えるようになってきましたが、それでも心拍数150を超えるアラートが数回鳴り、かなりの体全体のダメージを感じます。

それでも、「心拍を抑えてペースダウンすれば、必ず最後まで持つ」と、ペースを緩めながら淡々と進みます。

ここまで脚自体のダメージはありません。

脚さえ持てば必ず復活する!

十分すぎるほどのサポートをいただいて撃沈するわけには行かないのである。

 

「思うように体が動かなくなってからが、本当のウルトラの醍醐味よ!」と、半分強がりながら、70km地点を迎えます。

 

《70〜80km》 1:21:52(キロ8:11) トータル 8:05:41

 

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70km地点で、サブテンまでのマージンは15分ちょっと。

こっからキロ6分半を維持できれば、まだまだサブテンは行けます。

ペースダウンはしているが、大ブレーキだけは防いでいこう。

脚はどこも痛いところはない。

過去2回のウルトラ経験から、80kmを超えれば「残りはハーフマラソン1本以下」と、精神的にグッと楽になるはずだ。

まずはこの10kmをしっかり心を強く持って走っていこう。

 

たかやさんは、ガーミンの電池切れということで、この区間で離脱し、またまた単独走になります。

ここまで全体練習を含めてフルマラソンの距離を走られたたかやさんには感謝の言葉もありません。

たかやさんにとって、大会でもないのにフルマラソンの距離を走ることは「日常」なのですが、それでも20km以上にわたる多大なるサポート、本当にありがとうございました。

このサポート、絶対無駄にはしません!

 

と、気持ちだけはまだまだ前を向いているのですが、75kmぐらいからペースがガタッと落ちます。

どこも痛くないのに、とにかく体が思うように動きません。

ピッチは180以上を刻んでいるのに、脚がまるで前に出ないのです。

その場で足踏みをしているような感じで、ちっとも前に進みません。

ここが最大の山場。

「ここを乗り切れば、80km以降は楽になるはず」と、まるで根拠のない信念を持ちながら、心だけは折れないようにしていこう。

 

しかし、今まで5km毎にしなかったガーミンチェックを、75km過ぎからは1km毎にするようになりました。

キロ8分を超えるペースがわかったとたんに、今までの緊張の糸が切れてしまったのかもしれません。

あ、ここまでかなと。

 

それでも歩くことだけはやめよう。

村上春樹の「走るときについて語るときに僕の語ること」で、サロマ湖100kmマラソンに参加したときのエピソードが書かれていました。

 

僕はなにも歩くためにこのレースに参加したんじゃない。走るために参加したのだ。(中略)どんなに走るスピードが落ちたとしても、歩くわけにはいかない。それがルールだ
 
別に私は村上春樹を崇拝しているわけではないが、この心意気だけは持ち続けようじゃないか。
まだ20km以上残っている中で、歩き出したら、もうダムが決壊するように歯止めがかからなくなり、二度と走れなくなるんじゃないかと思った。
どんなに脚が前に出なくても、両足が同時に宙に浮く「走る」という行為だけは続けていこうと。
 
80km到達時点で8時間を過ぎ、もうサブテンは無理だ。
それでも10時間半以内でのゴールは十分に目指せる。
心の折れ幅を少しでも小さくしていこう。
 
ここで長目の休憩を取って、体制を立て直そう。
トイレに行ったが、尿の色は真っ黄色と言ってもいいぐらいで、脱水は更に進んでいるようだ。
4本目の「スーパーメダリスト9000」でエネルギーを注入するが、胃腸にダメージを感じ、固形物を摂るのは無理。
それでも脚はどこも痛くない。
脚さえ持てば、最後まで走れるはずだ。
 
そして、ここから私にとって最強の助っ人が現れました!
なんとスコップさん自ら、私と伴走して下さるではありませんか。
これは折れそうになった心とっては、精神的にもすごくありがたい。
残り20km、「ひとりだけではない」挑戦は、まだまだ続きます。
 
(つづく)
 

2021年6月後半練習日記

6月後半のハイライトは「サロマ湖100kmウルトラマラソン オンラインチャレンジ」に尽きるのですが、すでに今週の火曜日から「来年のサロマ」への準備は始まっています。

スピ練、トレイル、ウルトラ挑戦と盛りだくさんの半月を振り返っていきましょう。

 

・6月16日(水)〜6月23日(水)

 

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文章書くのめんどいんで、Twitter貼り付けスタイルでやっていくことにします。
こうして振り返ると、「100kmチャレンジ」があるにも関わらず、一週間前に山に行ったりして疲労抜きがあまりできてなかったような気がしますね。

 

・6月24日(木)〜6月30日(水)

 

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今月のトータルは383km。

私ぐらいの脚力でウルトラサブテンを本気で目指すなら、「月400km以上」の練習は必要なのかなあ。

実際、2年前サロマでサブテンしたときは、月400走っていたしね。 

ただ、撃沈して10kmぐらい歩いていたこともあったのか、筋ダメージは2年前のサロマほど大きくなく、中一日で練習を再開することができたのは好材料

ウルトラマラソンはフルマラソン以上に「特効薬」はありません。

7月に入っても、日々地道な努力を積み重ねていきたいものです。

 

7月の大きなイベントとしては

 

・7/18(日) カムイの杜トレイルラン43kmでトレランデビュー

・7/24(土) 浜頓別に行って「ひとり勝手に北オホーツクウルトラマラソン(前半50km)」

 

を考えています。

「北オホーツク」はサロマ以上に好きな大会ですので、現地の空気をもう一度味わいたいですな。

δ株が出てきて、今後のコロナの感染状況が読めないところもありますが、行けるうちに行きたいところに行っておきたいところです。

 

さようなら。

サロマ湖100kmウルトラマラソン オンラインチャレンジ(その2)

6月の最終日曜日、午前5時。

例年「サロマ湖100kmウルトラマラソン」のスタートが切られるのと同じ時間に、私の「オンラインチャレンジ」が始まったのでありました。

 

gossy54200.hatenablog.com

 

《スタート〜10km》 58:00(キロ5:48) トータル58:00

 

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作戦も何も特に決めておらず、とりあえず「キロ5分半ペースで行けるとこまで」と考えていました。

1km毎にタイムチェックして、変にペース上げ下げして走りが乱れるのも嫌なので、タイムチェックは原則5km毎にすることにしました。

序盤から心拍数を上げないように、ガーミンは心拍数150以上でアラートが鳴るように設定し、最初の10kmは鼻呼吸でリラックスして行こうと。

 

朝から太陽は出ていましたが、早朝の日差しは弱く、緩やかに風も吹いていて空気は少し冷んやりとして、気温15度と走るには絶好のコンディションです。

5kmの通過タイムが「29分2秒」。

想定より若干遅めではあるが、飛ばしすぎよりはいいだろうと、早いピッチで淡々と歩を進めていきます。

 

運動公園の周回コースを3周したとことでちょうど10km。

ここで1回目の給水を取ります。

その後は、原則2周毎に給水を取るという作戦で行こうかなと。

 

尚、今回のチャレンジは、ガーミンのオートポーズを切り、休憩中でもストップウォッチを止めることなく、ガチの「グロスタイム」での計測にしています。

そのため、休憩時ではラップタイムが遅くなっています。

 

《10〜20km》 56:00(キロ5:36) トータル 1:54:00

 

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井村屋の「スポーツようかん」をかじりながら4周目に入ります。

こっからは「口呼吸」を解禁して、楽な呼吸で気持ちのよいペースで進みます。

相変わらず、ガーミンは5km毎にしかチェックしていませんが、緩やかな感じでペースアップしているのがわかり、「やや遅めかもしれんが、これが今日の適正ペースかな」と。

15kmのところで塩タブを1個補給。

原則塩タブは10km毎に摂りました。

 

フルマラソンのときもそうなんだけど、このぐらいのところで「このままのペースでいつまでも走っていられる」ってついつい錯覚しちゃいますよね。

ある意味、今後の惨劇を1mmも予想していない、最も幸せな時間帯だったのかもしれません。

 

《20〜30km》 55:21(キロ5:32) トータル 2:49:21

 

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20kmで、今回初めて取り入れるアイテム「スーパーメダリスト9000」を投入します。

 


 

 

これ、粉のままで飲もうとするとむせます。

飲みこもうとした瞬間、ゲホゲホしてしまいました。

で、今度は水に溶かして飲もうとしたら、水にも溶けづらく、粉が水面に浮く状態が続き、なかなか摂るのに一苦労という感じでした。

コイツは事前に溶かして「スペシャルドリンク」として用意するのがベストなのかなあと。

 

ただ、水には溶けにくいですが、効果はテキメンでしたね。

こっから一気にスピードアップしていきます。

フルマラソンでも使いたいアイテムのひとつですな。

 

そして、この区間から、頼もしい助っ人が現れました。

ランニングクラブのたかやさんが登場し、いい感じのペースで一緒に並走します。

ラソンって、一人で走るよりも、複数で走る方が同じペースでもすごく楽に感じますよね。

たかやさんは給水ポイントが近づくと、「給水何が欲しいですか?遠慮なく言ってください」と、ダッシュで給水地点まで行き、ドリンクの入ったコップを用意してくださる神様のような方でした。

ありがたい。

ここまで協力してくだされば、今日のサブテンは固い!

 

30kmでメダリストジェルを1個補給。

 

《30〜40km》 53:22(キロ5:20) トータル 3:42:43

 

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今振り返れば、ここがターニングポイントだったような気がします。

明らかにペースアップしすぎました。

心拍数150を超えるアラートが数回なりましたが、すぐにおさまったので「大丈夫だ。ペース管理はできている」と、心拍コントロールを過信していたところがあったかもしれません。

 

そんでもって、風向きがいきなり変わったり、午前8時にこの日の最高気温21.1度を記録するなど、早い段階での気象条件の変化に、ジワジワとダメージが蓄積されていた区間だったのかもしれません。

 

しかし、そんな中でも私は「絶好調!」と思い続け、「釧路マラソンクラブ」や「釧路ランナーズ」の皆様の暖かい応援に押されるように、「よし!このまま60kmまでは余裕だぜ!」と、ペースを緩めることなく40kmまで突っ走ってしまいました。

 

並走されていたたかやさんの「ペース大丈夫ですか?」という客観的な声に素直に耳を傾けるべきでしたね。

自分のことは自分が一番見えていないものであります。

特にこういう自分の世界にひたり、ハイになっているときには。

 

40kmで2本目の井村屋「スポーツようかん」をかじります。

 

《40〜50km》 55:11(キロ5:31) トータル 4:37:53

 

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フルマラソン通過タイムは「3時間54分台」。

3時間50分ぐらいで通過できればいいなあと思っていたので、ほぼ想定通り。

 

43kmで、この日2つ目の「スーパーメダリスト9000」を投入。

最初のときよりは「効くぅ!」という感じはなかったけど、この区間はまだまだ身体は元気だったので、多分、それなりに効果はあったのではないでしょうか。

 

43km過ぎからは、たかやさんはクラブの練習会に合流し、再び単独走が始まります。

自分の中でペース落としたつもりはなかったんだけど、やっぱりソロで走ると、ペースは落ちていくものだね。

しかし、今後のことを考えると、これはむしろ「計画通り」と言ってもいいでしょう。

「キロ5分半〜6分」のペースで、70kmまではサブテンの「貯金」を作り、終盤の失速に備えていこうと思っていました。

 

中間地点で、サブテンへのマージンは20分以上。

2年前のサロマの結果から、70kmまでに25分以上のマージンを作っておけば、サブテンは固いと、このときの私はおめでたいことを思っておりました。

 

(つづく)

サロマ湖100kmウルトラマラソン オンラインチャレンジ(その1)

それでは「100kmオンラインチャレンジ」の一日を振り返りましょう。

失敗レースこそ振り返りが大事です。

漫画「ドラゴン桜」で、「模試の復習は早めにやれ!」と生徒にアドバイスをしているのにならって、忘れないうちに失敗ポイントをあぶり出し、次回への改善へとつなげていきましょう。

「鉄は熱いうちに打て!」の精神ですな。

 

 

前日は軽い睡眠導入剤を服用し、19時就寝でぐっすり眠ります。

当日は2時半起床。

ちょっと眠剤が残っている感じがするが、2年前ネカフェでほとんど眠れなかったサロマ当日に比べると、明らかにコンディションはよい。

体重は前日比1.5kg増と、カーボローディングもバッチリです。

きなことはちみつをかけた切り餅2個を食べて、最後のエネルギーを蓄えます。

 

んで、シャワー浴びたり、コンタクトレンズ入れたり、ワセリンや日焼け止め塗ったり、あれやこれやしているうちにあっという間に時間は過ぎていきますね。

 

ウェアは背中にポケットがついていて、補給食やサプリを入れるのに便利なサイクルジャージを使います。

 

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「100kmウルトラマラソンの元世界記録保持者」である砂田貴裕さんの著書で、「ウルトラマラソンでのサイクルジャージ着用」を勧めています。

背中ポケットの他にも、前にファスナーがついていて体温調節がしやすいというメリットがあります。

 


 

 

でもって、晴れて日差しが強くなりそうなので、首への直射日光をガードする通称「二等兵グッズ」を使いましょう。

これは自転車雑誌の付録です。

 

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「忍者走り」の安藤友香選手も、MGCで「二等兵グッズ」をヒラヒラさせながら走っていましたね。

 


www.youtube.com

 

4時半に「アミノバイタル パーフェクトエネルギー」と足攣り防止サプリ「2RUN」を服用して、いよいよ今回のチャレンジの舞台である「運動公園」へと車を走らせます。

 


 

 

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4時45分、運動公園到着。

 

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この時期の釧路にしては珍しく、朝から太陽が燦々と輝くよい天気で、日中は気温が上がり暑くなりそうです。

まあ、釧路レベルの暑さなどたかがしれているのだがね。

せいぜい20度ぐらいってとこですわ。

恐らく、日本全国の「100kmオンラインチャレンジャー」の中で、私が最もぬるい気象条件の中で走っていたのではないでしょうか。

 

私が到着したときは、すでに本日のワタクシの最大のサポーターである「釧路マラソンクラブ代表」のスコップさんが待ち構えておりまして、しばし談笑しながら過ごします。

 

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駐車場には給水、給食が用意され、サポート体制は完璧です。

撃沈しても全く言い訳のできない条件が揃いました。

あとは走ることに専念するだけです。

 

どうせなら、リアルなサロマと同じスタート時間にした方がいいだろうと、5時ピッタリになるまで待って、いよいよ「ひとりだけどひとりじゃない」長いチャレンジが始まりました。

 

(つづく)

「サロマ湖100kmウルトラマラソン オンラインチャレンジ」結果

そんなわけで朝の5時から、約3.3kmの周回コースをひたすら走りました。

心はサロマに行ったつもりで。

 

いきなりですが、結果ドン。

 

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サブテンを目指す!」と大口を叩いたことが恥ずかしくなるぐらいに、清々しい撃沈です。

まともに走れたのは70kmまで。

それでも「キロ9〜10分かかっても、とにかく最後まで走る!」と、80kmまではヨタヨタ走りで行けましたが、そっからはふらついたり、視線が定まらなかったりで、そのままコース上にぶっ倒れて、救急車の世話になるんじゃないかと50%ぐらい思ってました。

箱根駅伝で途中棄権する選手って、こんな風になるのねって感じで。

 

どうにか駐車場までたどり着くことができ、車の中で20分ほど倒れ込むように眠りちょっと復活し、そっからは歩いたり走ったりで、「とにかく18時までに這ってでもゴールにたどり着けばよい」と。

(オンラインチャレンジでは制限時間はありませんが、リアルサロマの制限時間は13時間です)

 

思うような結果にはなりませんでしたが、それでも潰れてから一緒に歩いたり走ったりして私を励ましてくださった、釧路マラソンクラブ代表のスコップさん。

途中までいいペースで並走してくださった、同じくマラソンクラブのたかやさん。

ただの個人的な自己満足企画に応援してくださった、釧路マラソンクラブの皆さんや、釧路ランナーズの皆さん。

本当に本当にありがとうございました。

今までのランニング生活で、今日ほど人様の親切が骨身にしみたことはございません。

反省することは多々ありますが、今日の経験を必ずや来年の「リアルサロマ」に活かしていきたいと思います。

 

ちなみにワタクシ、過去記事でこんなことを書いていました。

 

gossy54200.hatenablog.com

 

サブテン達成 → グルテンフリーは神!フルマラソンサブスリー達成まで続けるぜ!

サブテンならず → グルテンフリーはクソ!!!!!!食生活は元に戻す。

 

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ということで、宣言通り、もはや私は「グルテンフリーなどクソくらえ!!!!!!!」の無敵の人間になりました。

あー、ラーメンうめー。

唐揚げうめー。

人生一度きりなんで、アレルギーがない限り、「好きなものを適度に食うのが一番心身の健康にはよい」という結論に達しました。

 

ちなみに明日の朝は菓子パンを食べます。

 

さようなら。