ゴシラン

走ることについて語ります

「第2回まちなかトレラン釧路大会」反省会

すでに栄光のと言うか変態の「100マイル」から、一ヶ月の日が過ぎようとしています。

正直100マイル走った前後で、自分の中で変わったことなどないのだが、一応振り返り的につらつらと。

 

《レース後の流れ》

 

一応100マイルは達成したが、残り時間は40分ぐらいあったんで、あと一周「ウイニングラン」をする余裕は時間的にあったんだが、もういいでしょう。

荷物の撤収作業やら何やらで時間が過ぎ、20分ぐらいして、ようやく「何か食えるな」って気分になったので、エイドで「おにぎり」と「いなり寿司」と「豚汁」をリクエスト。

 

いただきます。

 

う、うまいっっっ!!!!!

 

なんだこのうまさは。

もちろん食材そのものの美味しさもあったのだが、それ以上に、24時間ひたすらジェルを燃料にして走り続けてきたので、そのシチュエーションが、ありふれた食材を10倍も100倍も美味しくしたのだろう。

人生最高の「おにぎり」であり「いなり寿司」であり「豚汁」なのであった。

ランナーのために心をこめて調理して下さったスタッフの皆様、本当にありがとうございました。

 

そして、閉会式。

 

 

今までマラソン大会の表彰式は、自分には無縁のものだと思っていましたが、まさかの「3位入賞」でかなりおだっている(北海道弁)私です。

まあ、でも本当は100マイルとか入賞とかは、どうでもいいんです。

「これ以上燃やすものは何もない」ってぐらい燃え尽きて、「物事に真剣に取り組んだ」っていう経験の方が私にとっては大事なのです。

 

この経験をいかに日常生活に取り入れ、よりいい人生を送っていけるかが、今後のテーマかな。

「自分への挑戦」、「周りへの感謝の心」、「やり遂げた達成感」などなどを仕事等にフィードバックして行ければ、今よりもっとマシな人生になっていくのかなあと。

体力的に余裕があれば、もっと色んな人とお話して、今回の経験を皆で共有し合いたかったけど、閉会式が終わり完全に私のHPはゼロになりました。

挨拶もそこそこに、商品の米100kgを車の荷室に積んで、速やかに帰宅したのでありました。

 

《100マイルについて語るときに僕の語ること》

 

2011年、私が「北海道マラソン」に向けて走り出したときは、「100マイル」など考えたこともありませんでした。

というかそんな「変態レース」の存在など知るはずもありませんでした。

とりあえず「北海道マラソン完走したら、走るのやめよっかな」ぐらいの気持ちで、走り始めました。

それがいつの間にか「サブ4達成したら、やめよっかな」、「いや、サブ3.5までは頑張るか」、「ちょいサブ3はキツいけど、100㎞ウルトラサブ10ならなんとかなるんじゃないか」などと、目標の「インフレ化」が進み、どっぷり「マラソン沼」に浸かってしまったのでありました。

一体、どうしてこういうことになってしまったのでしょうか。

責任者がいたら出てこい!って心境です。

 

それにしても世の中、一体どこでどうなるかわからない。

2年前までは、トレイルランなど私には無縁の世界と思っていて、「UTMF?なんですかそれ?」レベルの知識しか持っていなかった私でした。

しかし2020年、コロナ禍で大会が中止になりまくり、そんな中で「第1回まちなかトレラン釧路大会」が新たに開催されました。

もう参加できるレースがこれしかないんだから、トレイルのことは全く知らんが、とりあえず参加しよう。

でもって、ついでにゲストランナーのtomoさんこと井原知一さんについても調べておこう。

 

thetrailsmag.com

thetrailsmag.com

 

で、上の記事を読んで、「なんか知らんけどトレイルの100マイルって、面白い世界なんじゃないか」と勘違いしたわけなんですね。

 

gossy54200.hatenablog.com

 

でもって、第1回大会のレース中、tomoさんに「ウルトラマラソン得意そうですね。100マイル行けますよ」と声をかけられ、ますます勘違いした私なのでありました。

 

ただ、「トレイルの100マイル」について調べれば調べるほど、「こんな崖のようなところ歩くのも無理でしょ」とか「げげ、レース中にスズメバチが大量発生することもあるのか。無理無理」などと、ネガティブな方へネガティブな方へと考えが行き、「できない理由」を探す私なのでありました。

やっぱ、私はロードの100㎞ぐらいの距離が限界なのかなと。

 

そこで、電撃的に舞い降りてきたのが、今回の「第2回大会」の「24時間の部」の新設。

普通は「トレイル100マイル挑戦」のためには、山岳トレイルレースで「ショート」→「ミドル」→「ロング」とステップアップしていくのが定石だと思うが、そういったものをふっ飛ばして、いきなり「100マイルの平場トレイル」という思ってもいなかった挑戦の場が与えられたのでした。

 

これはやるしかない。

で、やるなら徹底的に真剣にやるしかない。

 

走り方、練習メニュー、補給の仕方などなど、全て一からやり直すつもりで、スピードは完全に犠牲にして「24時間100マイル戦うにはどうすればいいのか?」ってことを自分なりに追求し続けてきました。

 

gossy54200.hatenablog.com

 

gossy54200.hatenablog.com

 

特に別海町のクロカンコースでの「2日100㎞チャレンジ」はよい特訓になりました。

結果的には失敗に終わりましたが、この2日間で「行けるんじゃないか」という手応えはつかめました。

別海のアップダウンのあるコースに比べ、今回のコースは「ほぼど平坦」と、「あれに比べれば楽だ」とずっと思いながら走っていました。

本番よりもちょっと強い負荷をかけることは、肉体的にも精神的にも大切です。

 

そして、本番、結果としては「100マイル」という距離を刻むことができましたが、人間というのは欲深いものです。

 

「もっとうまく走れんたんじゃないか?」

「もっと楽しく走れたんじゃないか?」

「最後の45㎞ずーっと歩いていて『100マイル完走』というのはおこがましいんじゃないだろうか?」

「平場ではなく、やっぱり『山岳レース』で100マイルを達成したい」

 

多分、今回の「100マイル達成」は、私にとってはただの「スタートライン」なのでしょう。

そう、「北海道マラソン完走」が、私の「ランニング沼生活」の「スタートライン」だったように。

目標の「インフレ化」という欲は、仏教的にはなくしていった方が幸せなのかもしれませんが、徹底的に欲を追求していくのも、またひとつの生き方。

 

 

100マイル達成で「井原賞」として与えられたランニングキャップ。

 

「Running 100 mile sound like "shit!"」

(100マイル走るなど糞のようなものだ)

 

そう、100マイル走るのは確かに「変態」だと思うが、偉いことでも優れていることでもなんでもない。

それこそ「糞」みたいなものなのです。

 

そして、所詮は「糞」のようなものだからこそ、「遊び心」を持って楽しみたい。

でもって、どうせ遊ぶなら「真剣に」遊んだ方が面白い。

これからも、ロード、トレイルを問わず「ランニング沼」を「楽しく」「真剣に」ずぶずぶと走っていきたいと思います。

私のように口下手で非社交的な人にとっては、「走ること」と「書くこと」が自分を表現する場なのです。

「走ること」により、自分の世界を広げ、人生を深くえぐるような愉しみを見出していこう!

「今」がいつでも、私の「スタートライン」なのです。

 

ここまでご清聴ありがとうございました。

 

《追記》

 

今回のレースでは、補給はジェルに頼りきり、エイド食はほぼ何も食べなかった私でしたが、真夜中にエイドのフルーツポンチを食べたとき、スタッフの女性に

「よかった。ようやく食べてくれた」

と、嬉しそうに言われ、ちょっと申し訳ない気持ちになりました。

多分、「この人、ずっと食べないで大丈夫なんだろうか?」と心配されていたのでしょう。

 

とりあえず、「食っても食わなくても胃腸障害は起こる」ということを今回のレースで学習したので、今後は胃腸障害が出るまでは、用意して下さった皆様の恩に報いるためにもエイド食は積極的に摂ろうと、心を入れ替えた私です。

 

さようなら。