ゴシラン

走ることについて語ります

雌阿寒岳に打ちのめされる

さてさて、昨日のブログにも書いたように、急遽トレランレースに出ることにしたんで、ちょっとは山に慣れておかんきゃなあと、突発的に先週の土曜、雌阿寒岳に行ってまいりました。

 

tenkura.n-kishou.co.jp

 

山に行くときは、「てんきとくらす」のサイトで、その日の天候を確認するのであるが、この日の雌阿寒岳の登山指数は「登山に適していない」とされる「C」。

でも、一応、朝のうちなら雨は降らないようだし、ちょっと風は強いみたいだけどなんとかなるだろう。

去年も一回行ったことあるし、ってことで、完全に私は山を舐めていました。

 

雨の降らないうちにさっさと全行程を終わらせたかったので、土曜は1時起床、2時出発、4時には野中温泉の登山口に到着しました。

では、ずんどこ登っていきましょう。

 

 

最初は木の根っこ攻撃に苦しめられますが、森林限界が過ぎた辺りで雲海を見ることができました。

やっぱ登山は雲海の見られる早朝に限る。

 

 

んで、岩場をひぃこら言いながら登ります。

 

 

普段見ることのない花なので、多分、「高山植物」と呼ばれるものであると思われるが、私はこういった方面の知識にはものすごく疎い。

まあ、こういうものは無理に名前を覚えなくても、「きれいだな」ぐらいに思っておけばいいんじゃないでしょうか。

 

 

8合目の辺りまでは、オンネトーや雲海が見えて、「何が登山指数Cだ。楽勝じゃねえか」などと思っていました。

ああ、山は楽しいなあ。

 

しかし、9合目からは様相は一転、ガスで視界は遮られ、風がどんどん強くなっていきます。

 

 

1時間半ぐらいで山頂到達。

なんにも見えねー。

 

いかん、強風で汗冷えしてきた。

ここでリュックから防寒着を出そうと思ったが、風が強すぎる。

リュックごと吹き飛ばされて、とても上に何かを着られる環境じゃないわ。

こういうところで山の経験値の低さが出てきますな。

8合目過ぎたら、山頂がガスっているのはわかっていたし、事前のチェックで「強風予報」もわかっていたんだから、もっと早い段階で防寒着を着ておくべきだった。

 

とりあえず、山頂でゆっくり休憩なんてしている場合でなかったので、とっととオンネトー方面へと下山することにしましょう。

 

 

風はビュービュー鳴ってるし、ガスと眼鏡にまとわりつく水滴で全然前が見えないし、ただただひたすら恐ろしかったでござる。

一回、コースロストもしそうになったし。

更に軍手は水分を含み指先が濡れ、そこに強風が吹き付けるものだから、指先から温度がどんどん奪われていきました。

山に行くときは軍手じゃダメだ。ちゃんと登山用のグローブを使おうと心に誓った私でした。

 

「山の天気は変わりやすい」ということは知識としては知っていたが、こうして身をもって体験してみると、「あー、すいません、山の神様。私は山のことを完全に舐めきっていました」と土下座して誤りたい衝動に駆られました。

当初の予定では、阿寒富士まで足を伸ばそうかなあなどと思っていたが、そんな余裕はゼロ。

もう、生きて下山できればそれだけで満足って気分で、生きた心地がしませんでした(今思えば大げさかもしれんが、このときは本当に身の危険を感じていた)。

 

森林が復活するところまで降りて、ようやく「ああ、生きて帰れる」と。

にしても、麓の方は日が差していて、風もおだやかだといういうのに、こんなにちょっとの距離で、ここまで天気が変わるものなのか。

 

 

下山してからは、オンネトーをぐるっと周るようにロードを走って、野中温泉に戻ります。

山にいるときは、もう足がガクガクで全然走れんわと思っていたのだが、いざ、アスファルトのロードに出ると走れてしまうのはなぜなんでしょね。

アスファルト路面のありがたさを噛み締めながら、トータル4時間ぐらいかけて、野中温泉の登山口に戻ったのでありました。

 

 

なんか今回は準備不足だったり、気候の変化に対応できんかったり、コースロストがあったりなどで、ショボンな感じのヤマ活でありましたが、アスファルトの割れ目から咲いている花のように、強い生命力を持って次回のヤマ活に臨みたいと思います。

 

さようなら。