ゴシラン

走ることについて語ります

「第2回まちなかトレラン釧路大会」参加記(その6)

 

gossy54200.hatenablog.com

 

残り4時間で10周(16km)進めば、ついに100マイル!

こっからは「1周20分ペース」でも、計算上は40分余しで100マイル到達できることになります。

そう思うと、一気に気が抜けました。

早歩きする元気もなくなりました。

普通に淡々と「夏の散歩」を楽しむことにします。

今思えば、これが本当の限界かどうだったかはわかりませんが、多分、ずーっと20時間張り詰めていた神経が緩んで、その結果、手足も動かなくなったんじゃないかって気もします。

 

ただよろよろ歩いているだけなのに、なんで会う人会う人、自分のことを応援してくれんだろう。

本当にありがたい。

周回ごとにスタッフの方から名前を呼ばれ応援されると、3年前の「北オホーツク100kmマラソン」を思い出しますね。

あの大会も、エイドから100mぐらい離れたところから、スタッフの方が大声で手を振って、自分の名前を呼んで励ましてくださり、暖かいホスピタリティを感じました。

今回の「まちなかトレラン」も、ランナーとスタッフの皆様の一体感を味わうことができ、サポートしてくださるありがたみをひしひしと感じました。

このサポートに報いるためにも、どうしても100マイル進まなければなりません。

どんなに遅くても、どんなにかっこ悪くてもいい。

今できる「一所懸命」を、今できる範囲でやっていこう。

 

正午になり、エイドでは「お寿司」が出る時間になりましたが、うー、ダメだ。

全く食える気がしない。

あー、もったいないと思いつつ、お寿司はパスします。

寿司などレースが終わってから、自分の金で腹いっぱい食えばよい。

13時に最後「6本目」のレッドブルを飲み干し、最後のエネルギーにします。

 

24時間の部のランナーは、終盤から「復活」される方もいて、スタスタと小走りで私を抜かしていきます。

夜中から明け方は、明らかに苦しそうで、このままDNFするんじゃないかって様子だった方も、華麗に復活されるのだから、ウルトラマラソンの世界は奥が深い。

もう、この時間帯になると、お互い声をかけ合う気力も残っていませんが、走りを見るだけで気持ちは伝わってきます。

残り3時間、どうにか進み続けよう。

 

100マイルを何度も走られているゲストランナーの井原さんも、さすがにしんどそうに走っています。

しかしそんな状態でも、私を抜かしていくとき「ナイスラン」と声をかけてくださるのはありがたかったです。

 

「84歳のレジェンド」月岡さんは、「私はこれで63周、100kmです」と、ものすごく嬉しそうに私に声をかけてくださりました。

まだまだ若者の私が、こんなところでくたばるわけには行きません。

 

1周ごとに「スポドリ飲む」「ジェルを摂る」「水を取って、半分飲んで、半分は首から背中にかける」という動作をひたすら繰り返します。

1周ごとに、計測スタッフの方に「残り○周」と、カウントダウンの声がかかります。

もう1周20分を超えるペースになりましたが、自分のペースで休まず前に進んでいこう。

 

ついに残り1周になりました。

後ろから井原さんに「おめでとう」と声をかけられました。

ちょっとジーンと来て、うるっとしそうになりましたが、こんなところで泣くんじゃない。

涙はもっと大事なとこにとっておくのだ。

まあ、結論から言えば、ゴール後は精も根も尽き果てて、涙を流す余裕もなかったわけだがな(笑)。

最後の1周ぐらいは、きちんと走りたかったなあと思いましたが、もういいでしょう。

ここまで一生懸命頑張ってきたんだから、胸を張って堂々と歩いて行こう。

 

 

ゴール前のコーナーを回って、最後の直線に入ります。

せめて走っているふりでもすればいいのに、明らかに「この人歩いてるな」とわかる写真ですね。

 

 

「23時間25分、100マイル」の長い道のりが終わりました。

 

今回の挑戦において、多くの皆様の支えがありました。

 

「釧路マラソンクラブ」の仲間として一緒に挑戦し、共に100マイルを走りきったNさん。

大会に出ないにも関わらず、白糠往復55kmの練習に付き合ってくださった、クラブのTさん、Kさん。

大会中、ハイテンションで声かけをくださった、これまたクラブの中さん。

ハイテンションではなくても、暖かい声かけを下さったクラブの皆様。

リアルでは面識のない私に、勇気を出して声かけを下さった「はてブロランナー」タマ子さん。

岩見沢から応援に駆けつけて下さった、高校の先輩Tさん。

ランナーと共に、夜を徹して運営にあたってくださった、スポーツジム「アクアトピア」「T-spo」スタッフの皆様。

このような素晴らしい大会を企画して下さった「100マイラー」井原さん。

「時間をかけても粘り強く続けることの大切さ」を走りで教えて下さった、84歳現役トレイルランナーの月岡さん。

 

日頃、Twitterの練習ツイートに「いいね」を下さった皆様。

当ブログにコメントやスターを下さった皆様。

そして、何も足跡は残さなくても、ひっそりとこのブログを読み倒して下さる皆様。

 

本当に本当にありがとうございました。

才能も根性もない私が、この無謀とも言える「24時間100マイル」を達成できたのは皆様のおかげです。

 

そして、この拙い文章が、皆様の中に眠っている「挑戦する心」を奮い立たせるきっかけとなれば、これ以上に望むことはありません。

 

これからも一緒にワクワクするような挑戦を続けていこう!

 

(次回、反省会につづく)