故障も癒えてきたし、いい加減30km走を再開させてもいいんじゃないだろうか。
ふと、そんなことを思いついたわけだが、今の釧路は残念ながら積雪路面というか、一部では「氷路面」になっていて、長い距離を走るにはちとデンジャラスだ。
いや、長い距離を走るどころか、短い距離を歩くのもデンジャラスなのだが。
それに、この気温を見てくれ。
私の活動時間帯である早朝は「マイナス二桁」気温と、こんなクソ寒い中を2時間も3時間も走っていたら低体温症になってしまう。
北の果てに住むランナーは、冬期間、外を走るだけでも命がけなのである。
んじゃあ、室内のランニングコースを使えばいいんじゃないかと思うかもしれんが、釧路にある「湿原の風アリーナ」は、土日は大会が開催される関係で、基本夜しかランニングコースが使えないのだよね。
できれば、午前の早いうちにランニングを終わらせて、休日は有効に使いたい。
ということで、「体育館ラン」も却下だ。
んなわけで、せっかく10月から「24時間ジム」に通い始めたことだし、「早朝30kmトレッドミル」という修行を行おうじゃないかと、ふと思い立ったわけだ。
私はトレッドミルを長時間走ることは、あまり精神的に苦にならない方だが、それでも30kmはちょっと長すぎるのでないだろうか。
しかし、世の中には「トレッドミルで100マイル」を走ったことがある人がいるのだから驚きである。
でもって、その「トレッドミルで100マイル走った人」は、去年私が参加した「まちなかトレラン釧路」のゲストランナー「井原知一(tomo)さん」ではありませんか!
大会中、tomoさんからありがたいお言葉をかけられ、氏を尊敬する私としては、たったの30kmぐらいで音を上げるわけにはいかない。
世間では今日はクリスマスのようであるが、そんなの私には関係ねえ。
いつもように朝4時に起きて、「薄皮つぶあんパン」で燃料補給をしてから、誰もいない24時間ジムに車で向かうのでありました。
では、走り出しましょう。
朝の5時から一体何をやってるんだって気がしないこともないが、ここまで来たのだからやるしかない。
時速10km(キロ6分)、傾斜2%でゆるゆると走りましょう。
トレッドミルについているテレビを見ると、通販番組で、「なんとかスリーパーを使うと気持ちよく寝られますよ」とか「ホオンなんとかを使うと、暖かく寝られますよ」なんて宣伝していて、人が汗水流して走っているのに出演者は寝ていやがる。
なんてことだ!
しかも、この手の番組は、同じ映像を何回も流すのでだんだん飽きてくるのだよな。
というか飽きるを通り越して眠い。
あー、俺も快適なマットと暖かい布団で寝たいなあと思いながら、10kmが過ぎます。
6時からは「ズムサタ」になって、単調さからちょっと抜け出します。
望月アナファンの私としては、ここから元気が出てくるところ。
ジムのトレッドミルは連続で使えるのが最大99分なので、90分15kmを走ったところで小休止。
給水して、別のトレッドミルに乗り込みます。
ここで「あと半分か。うげぇ」などと思ってはいけない。
思考を消して、無の境地で、機械になったつもりで淡々と走るのだ。
「あー、モッチー綺麗だなぁ」と思いながらも、流石にずっと見続けていると飽きてくる。
テレビでは沖縄の竹富島旅行の様子が映し出されていて、なんで私はこんな北極みたいな寒いところに住んでいるのだろうかと、我が運命を呪いたくなってきたのであった。
そんなわけで、テレビの力を借りながら、どうにか30km走り切りました。
私にとっては、キロ6ペースなので、体力的にまだ余裕があるが、やっぱ精神的にしんどいな。
普段、土曜の早朝のジムはぼちぼち人がいることが多いのだが、今日はガラガラであったことに改めて「昨日はクリスマスイヴだった」ということを感じ、私はこんなときに一体何をやっているのだろうと虚無的になったのであった。
ただ、夜のアリーナ30kmと比べると、「早朝トレッドミル」は8時ぐらいで終わるので、その後の時間が有効に使えるという意味では良い。
冬期間はトレッドミルも使ってロング走をしていきましょう。
そうしましょう。
「2022年サロマ湖100kmウルトラマラソン」への道はすでに始まっているのだ。
ジムは24時間営業だから、やる気になれば閉館時間を気にすることなく「100マイルチャレンジ」はできるんだなあ。
人生に一度ぐらいは、こういうアホなことをやってみるのも面白いかもしれんが、誰か証人というか、サポートというか、話し相手がいないと、体力以上にメンタルが持たないだろうなあ。
つーか、10時間も20時間もトレッドミルに乗っていると、どっかで一回必ず転落すると思うので、地味に外を走るより危険である。
ちなみにtomoさんの記録は「16時間51分」と、ほぼキロ6ペースです。
はやっ!!
さようなら。