ゴシラン

走ることについて語ります

摩周・屈斜路トレイル「火山の道」(その3)

摩周・屈斜路トレイル「火山の道」。

15kmぐらいまでは「トレイル」と言いながら、ロード中心の道でありましたが、こっから本格的なトレイルになっていきます。

 

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川湯の朝は10℃ぐらいしかなかったですが、8時を過ぎて日差しが強くなってきましたね。

汗だくになりながら、気の狂いそうな一本道をずんどこ進みます。

 

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18kmぐらいのところで右に曲がり、トレイルと言うか登山道が始まります。

こっから一気に高度が上がっていきますよ。

 

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走れるところは頑張って走りましたが、体力気力の限界がやってきたようです。

ラスト2kmはほとんど歩いてました。

まあ、レースやってるわけじゃないんだから、のんびりダラダラ行こうではないか。

 

ここまで20km近く人っ子一人合うことはありませんでしたが、逆方向からチャーミーグリーンなナイスカップルが歩いてきましたね。

おはようございます。

多分、この道は一人で修行僧のように走るのではなく、ゆったりと会話をしながら自然を楽しむ道なのだろうなあ。

 

でもって更に3分ぐらいして、若い6人ぐらいの男女の集団が反対方向から歩いてきた。

大学のサークルの集まりなのかね。

私は学生時代、男女の健全な集まりで自然を満喫するなどということは一切せずに、野郎ばっかりで煙たい雀荘の中、徹夜でシモネタを言いながら麻雀パイをじゃらじゃらした思い出しかなく、本当に不健康で無駄な時間を過ごしてきたとしみじみ思ったのであった。

 

しかし、楽しそうな彼らを見ていると、私はひとりで汗を流しながら、必死になって何をやっているのだろうかとむなしくなってしまう。

リア充爆発しろ!

多分、こういう精神構造が、独身をこじらせている大きな原因なのだろう。

とは言え、今更人格を直そうなどという気は、これっぽっちもないがな。

 

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「あー、あいつらいいなあ、チキショー。それに引き換え、俺はひとりでこんなとこでなにやってんだ?」と、全世界の不幸を私が抱えているような錯覚に陥りながら、最後の坂をやけくそになって上ります。

 

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出発から2時間50分ぐらいで、摩周第一展望台到着。

この時点でリア充どものことは忘れた。

 

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摩周湖と言えば「霧」のイメージがあるが、ピーカンの摩周湖もいいものだ。

事前の計画では、余裕があれば奥に見えている摩周岳にも登ってやろうかと思ったが、すでにHPはゼロであり、私はそのまま引き返して川湯まで帰ります。

 

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しかし、帰る前にHPを回復させなくてはいけません。

レストハウスで「いも餅」を食べましょう。

北海道の観光地では、じゃがいも料理といえば「あげいも」が有名ですが、ランニングやサイクリングの補給では脂っこすぎるので、いも餅がちょうどいいんじゃないかなあという気がします。

じゃがいもで糖分が摂れるとともに、醤油ダレで塩分も補給できて、一石二鳥のナイスな補給食です。

 

いも餅の他にも、デカビタCでエネルギーを蓄え、更にフラスクにミネラルウォーターをぶっこみます。

 

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さあ、帰るぞ。

行きは死にそうになりながら走っていたので、一日に一本しか走っていないバスで帰ろうかしらともちょっと思ったが、バスは2時間待ちなので、これなら走った方が早いと、おとなしく来た道をずんどこ自分の脚で戻ります。

 

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どっかで行きにすれ違ったリア充どもを抜き返すんじゃないかと思ったが、遭遇することはなかったですね。

一体彼らはどこへ行ったのだろうか。

 

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再び硫黄山を見ながら、第一展望台から2時間ちょっとで、無事川湯エコミュージアムセンターに戻りました。

結局42kmと、フルマラソンの距離になりましたな。

獲得標高は約700m。

レストハウスで20分ぐらい休んだ時間を除くと、所要時間は約5時間。

お疲れさまでした、俺。

 

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改めて高低図を見ると、平らなところがほとんどないタフなコースでありました。

行きは「おお!景色いい!」と思いながら走っていましたが、帰りは正直飽きちゃいましたね。

第三展望台経由の別ルートで帰ってもよかったかなあ。

秋の時期になると紅葉が見られ、より楽しめるトレイルになるのではないかと思います。

 

 

摩周・屈斜路トレイル「火山の道」は、非常にいいトレイルであるのですが、なんと私が行った日の夕方に熊の目撃情報があったのですね。

もちろん熊鈴を鳴らしながら走っていた私ですが、早朝や夕方にひとりでうろつくのは避けた方がよいと思われます。

最近の北海道は市街地に近いところでも熊が出るので、安心してウロウロできませんわな。

 

川湯から車に乗って帰ります。

国道391号線を走っているときに、行きですれ違ったリア充どもに遭遇。

あれ?走っている途中で抜かしたわけでもないのに、彼らはどこへ行っていたのだろうか。

まあ、標識が十分でない初見殺しの道なので、ひょっとしたら道に迷っていたのかもしれないですな。

このトレイルを人を呼ぶような観光道路にしたいのだったら、もうちょいわかりやすい道案内があった方がいいと思う。

コロナ禍の影響もあるのだろうが、なんか今のままだと閉鎖された「北根室ランチウェイ」の二の舞になっちゃうんじゃないかって気もしますね。

 

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締めは弟子屈市街にある「摩周湖のあいす」で、ソフトクリームとアイスをWで満喫します。

アイスは「摩周そば&そばの実」というそばを使ったアイスで、そばの実の食感がよかったですな。

ここならではの味ということで、おすすめできます。

 

北海道もまたまた「緊急事態宣言」が出て、気軽に「いいトレイルだから、どんどん来て欲しい」と言える空気ではありませんが、まあ、一連の騒ぎが落ち着いたら、「ちょっと変わった道東観光」として、このトレイルをゆっくり歩く旅なんてのもいいんじゃないでしょうか。

「摩周・屈斜路トレイル」が長く続きますように。

 

さようなら。